ある知り合いが、インターネット上でできるという、とある有名な占い師の占いを、僕の生年月日を使ってやったらしいのです。
すると、僕の性質がかなりピッタリと言い当てられているだけでなく、12年周期での運気を見る「12の運命周期」というものでも、この留学期間にあたる3年間というのは、ちょうど「大殺界」という人生の中の最も悪い時期、運に見放される時期に当たっているらしいのです。
僕は占いというものをそれほど信じる方ではないのですが、ここまでピッタリくると、何か不思議なものを感じます。
考えてみれば僕はこの留学というのは、にっちもさっちも行かない状況を打破するために、自分の人生の数年間を捨てたような決意でスペインにやって来たのでした。
スペインに来てからも、どちらかと言えば不遇な境遇を耐えることの方が多かったような気がします。しかし自分は辛いことから逃げなかったし、むしろそれに立ち向かって行った、という風に今思える点は、留学生活に全く悔いが残っていません。
「今頑張らなければいつ頑張るんだ?」という思いが常にありました。
日本にいた頃に自分の持っていた自信なんて言うのは、世界のレベルの前には簡単に蹴散らされてしまうような空の自信であって、何とかそこから這い上がるために一生懸命でした。
しかし今では別な次元でのゆるぎない自信があります。それは、自分の個性がどういうものであるのか、自分の体に染み付いたものはどういうものであるのかということや、自分には何が出来て何が出来ないのかということをはっきり把握できるようになったこと。
また自分は何歳まで生きるのか分かりませんが、死ぬまでにこういう風になりたい、という明確な目標があって、自分はそれに向かって努力をし続けることができる、という自信です。
これは僕がこの3年間で手に入れた最も貴重なものかも知れません。
冒頭に挙げた占いによると、僕の「12の運命周期」は、今年は「大殺界」から抜けて「種子」という時期に入るようです。この「種子」というのは12年の周期の始まりで、自分の運命が良い方向に向かい始め、物事を開始する時期、そしてこの時期に始めたことは将来大きな実りが期待できるのだそうな。。。
今月に控えているCD録音と、2月5日に予定しているソロコンサートを終えたら、これで留学生活が終わるんだ、という気持ちがしみじみやって来ます。