シェーンベルク展
カサミラにて行われたシェーンベルク展を見ました。
シェーンベルクは20世紀を代表する作曲家で、12音技法の創始者。
この展示会はCaixa Catalunyaという銀行の提供により入場無料で、シェーンベルクの自筆譜や遺品、映像や音楽作品の鑑賞室、また彼自身の手による絵画などを見ることができます。
シェーンベルクに限りませんが、作曲家自身の自筆譜というのは貫禄があり、とても貴重なものを拝見するような気がします。
また、彼が絵を描いていたというのは知りませんでした。
ある芸術家が、色々な分野で才能を発揮するというのはたまにあることですが、アイデアや表現意欲に満ちた人にとっては、表現することの前には、手段はそれほど重要ではなくなってくるのでしょうか。
彼の自画像は何か、彼にしか見ることのできなかった高みへ目をやっているようです。
僕はとてもシェーンベルクが好きです。
一般的には響きが固い、厳格過ぎる、分かりにくいというイメージが先行しているようで、偉大な作曲家ではあるけれども、いまいち人気のある作曲家というわけではないように思います。
しかし、自分の考えを貫いたところ、また数十年後や数百年後を見通したような意思の強さというものが音楽に表れていると思います。
人間的にも大変厳格であったようですが、そういうところも含めてかっこいいと思います。
ちなみに、こういった展示会を無料で紹介するような体制が整っている、現代音楽に対しての理解というものを考えると、やっぱりまだまだクラシック音楽の本場はヨーロッパであるのだなーと感じさせられます。
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